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tarotmachinalisの説明書

バーチャルな占いサービスは世間にたくさんあり、twitterでもいくつかの占いbotが人気を集めています。ただ、このようなサービスの多くは、結局のところ、良いカードが出たらよろこび、悪いカードが出たらがっかりするだけの運試しのようなもので、あまりカードを引いた人の状況を動かしているようには見えませんでした。私の作ったrunedraw( http://twitter.com/runedraw )はそこに配慮をしようと頑張りましたが、やっぱりニイドやハガルが出たらがっかりする人が多いので、少し責任を感じています。

朝のテレビの星座占いのようなもので、ネタとして楽しめばよいのかも知れません。でも、占いって本当はもう少し力のあるものです。星占いや四柱推命の場合、一人ひとりのチャートを読まない限りは、精度の高い占いはできないと思います。でも、タロットやルーンに関しては、それがtwitterでランダムにreplyするだけのbotだとしても、偶然性により託宣を受け取るという仕組み自体、大昔からある多くの伝統的な占いとまったく同じなのですから、それと同じぐらいの重みのあるものが作れないかと思ったのです。

そこで、あらためて「タロットカードとは何か」を考えました。

タロットには、もともとの原型的な意味(主にカバラの数秘術などに基づくもの)があり、そのメッセージに対して簡単にランダムアクセスするためにカード状で、さらに、カードを見てその時代の人が意味をイメージしやすいように絵が描かれ、今のタロットカードの形になった、と考えられます。

しかし、この絵というのが曲者で、たとえば、ポピュラーなライダー版タロットはアーサー・エドワード・ウエイトによって20世紀初頭に作られたタロットの名作ですが、21世紀日本の人間にとってはイメージしづらい象徴も多数あり、教科書で象徴を見ないと意味がわからないというのはなんだか本末転倒な気もします。神秘的な絵を見るのは非常に素敵な体験ですが、必ずしも、作った人が意図した意味を感じ取れていないかも知れません。バックグラウンドとなる文化や知識があまりにも違いすぎるからです。

一方、伝統的なマルセイユ版では小アルカナはトランプみたいな数札ですが、四元素の意味と数の意味との組み合わせで読むので、そうなるとそれは別に絵である必要もないわけです。以前、私は「数札はCUI、絵札はGUI」と表現をしたことがあるのですが、コマンドを知っていればGUIよりCUIが早いのです。

ならば最初から「絵がない」「カードではない」タロットというものも考えられます。twitterのbotとするなら、ごくコンパクトな「つぶやき」そのものが原型的なメッセージに直結しているような。

そこで、ふと思い出したのが、オノ・ヨーコの「グレープフルーツ」です。圧倒的なイメージを想起させる、すべて命令形で書かれた短い詩の作品。ジョン・レノンの「イマジン」は、これにインスパイアされたといいます。「想像しなさい」という言葉が世界を変えるパワーを持ちえたのですから、つぶやき自体に力を持たせることも、不可能ではないように思いました。

実際、自分が自分をワンオラクルで占う時に、どういうイメージを受け取っているかというと「塔」が出たから破滅、なんて形ではなく「強固なものを作り上げて動けなくなっているので壊すべきです」というような命令や提案であるようにも思います。

で、タロット1枚1枚に対して、できる限りコンパクトかつ普遍性のある命令を選び、ほぼ10分ぐらいで書き上げてしまったものに微調整を加えて78のつぶやきができました。それが、21世紀初頭の日本語インターネット世界の人のための絵のないタロット。「TAROT MACHINALIS (タロウ・マキナリス=機械のタロット)」という名前です。 ( http://twitter.com/tarotmachinalis )

さて、twitterで @tarotmachinalis と呼びかけることにより、小さい命令が帰ってきます。何か具体的に占いたいことがある場合には呼びかけた後ろに半角スペースを入れて書くといいです。返ってきた命令をじっくり噛み締めると、その命令をどのような形で実行すべきかというアイデアが沸くと思います。実行しなくても、心の中にその命令を持つことで、いつもの生活が少し変わるかも知れません。すぐに実行できなかったら想像するだけでもよいし、もし意味がわからなかったら放置してもいいのです。いずれ「あ!このことか!」ってわかったときにやればいいと思います。

ここで、注意点です。

命令の中には物理的に困難なものも含まれます。「動物アレルギーなのに”獣を手なづけなさい”なんて無理!」とかね。そういうときには想像してみてください。手なづけるのは「衝動買い」とか「食欲」みたいな「自分の中の獣」かもしれませんし、「チームの問題児」みたいな「自分の周りの獣」かも知れませんよ。

あと、やり方によっては危険なものも含まれます。「”壊しなさい”と出たから大事なものを壊しちゃった!」とかね。もちろんそういうやり方はしないでください。TAROT MACHINALISのせいで何か損害を蒙ったといっても責任は取れません。

想像力を駆使して、自分と自分の大切な人たちが幸せになるために実行してください。受け入れられなかったら無視してもよいのですよ。当たるも八卦、当たらぬも八卦という便利な言葉が日本語にはあります。

<追記>
このbotはpha氏作成の「プログラミングができなくても作れるtwitterbotの作り方」 に沿って作りました。サーバーはロリポップ、cronは「webcron.org」を使っています。webcron.orgは有料ですが、その分安定してますし、一応すごい怪しいけど日本語版もあるのでおすすめします。

カードの意味は長年手になじんだものを直感的に持ってきたのがベースですが、松村潔氏の「魂をもっと自由にするタロットリーディング」「数の原理で読むタロットカード」をそれぞれ参考にしてブラッシュアップしました。

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